重賞レース

第4回若武者賞(SIII)

2026年9月10日

9月9日 第55回戸塚記念(SI)

レースガイド RACE GUIDE

2018年に準重賞に格上げ、2023年より南関東SIII競走に格上げされた。
川崎で唯一1500mで行われる重賞で、スタートの良さも鍵となる。
準重賞に格上げされた2018年以降(2025年は天候不順、馬場不良のため取り止め)で馬券に絡んだのは新馬戦で連対していた馬、また1頭を除き全て5番人気以内。この時期に好走するにはそれなりの仕上がりが求められる。出来れば460キロ以上の馬格も欲しい。
【1・2着馬に鎌倉記念への優先出走権を付与】

コースガイド

4コーナー出口からのスタート。最初の1コーナーまでの距離が400mと長く、1400mと比べてテンが早くなりやすい。基本的には逃げ・先行馬が有利な傾向だが、先行争いが1~2コーナーまで続いた場合は差し馬の台頭も。

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1・2番人気のいずれかを連軸に、新馬戦実績を持つ馬格のある馬を

※データは重賞格上げ前を含む、過去10回分(2015~2024年、2025年は馬場コンディション不良のため中止)を対象にした。

軸は1・2番人気のいずれか

 1番人気は4勝2着3回3着1回、2番人気は4勝3着2回。2頭揃って連対を外したのは2017年のみで、連軸はいずれかとするのが良さそう。
 それでも1・2番人気によるワンツーは2回、共に馬券に絡んだのも5回どまりで一捻りが必要だ。
 また1番人気が勝った4回は2着に4・4・5・8番人気を連れてきている事にも留意したい。
 6番人気以下は2着2回3着1回のみで狙いにくいが、前回(2024年)は2着に食い込んでおりよく吟味したい。

【単勝人気別成績】(過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
1番人気 4 3 1 2 70.0 % 80.0 %
2番人気 4 0 2 4 40.0 % 60.0 %
3番人気 1 1 1 7 20.0 % 30.0 %
4番人気 0 3 3 4 30.0 % 60.0 %
5番人気 1 1 2 6 20.0 % 40.0 %
6番人気以下 0 2 1 45 4.2 % 6.3 %

地元川崎が奮闘

 浦和所属馬が3勝2着3回3着1回で連対率では頭1つ抜け出しているが、馬券に絡んだ7頭中5頭は1・2番人気だった(10番人気2着は準重賞となる前の2017年)。
 準重賞格上げ以降は地元川崎所属馬が出走頭数が多いながらも毎年馬券に1~2頭絡んでいる。
 船橋所属馬は2・2・4・4・4・5番人気で2勝2着2回3着2回。
 大井所属馬は準重賞格上げ以前ではあるが、4頭の参戦で2着1回3着2回と出走してきたら注意。

【所属別成績】(過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
大井 0 1 2 1 25.0 % 75.0 %
船橋 2 2 2 14 20.0 % 30.0 %
浦和 3 3 1 12 31.6 % 36.8 %
川崎 5 4 5 41 16.4 % 25.5 %

牡馬が断然

 牡馬が9勝2着9回3着8回と断然。
 牝馬が優勝したのは準重賞格上げ前で、後に重賞を勝つゴールドパテックだった。
 その2017年は出走馬10頭中7頭が牝馬で、2・3着にも牝馬が割って入っていた。

【性別成績】(過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
牡馬 9 9 8 41 26.9 % 38.8 %
牝馬 1 1 2 27 6.5 % 12.9 %

外枠有利、穴なら2枠

 5~8枠が7勝2着4回3着6回で、1~4枠の3勝2着6回3着4回より優勢。
 経験の少ない2歳戦では揉まれにくい外枠が有利という事だろうか。
 ただ2枠は1・4・4・5・8番人気が1勝2着3回3着1回と連対率40%、複勝率50%と穴に一考。
 逆に6枠は1勝3着1回のみで狙いにくい。

【枠順別成績】(過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
1枠 1 1 1 7 20.0 % 30.0 %
2枠 1 3 1 5 40.0 % 50.0 %
3枠 0 1 2 7 10.0 % 30.0 %
4枠 1 1 0 9 18.2 % 18.2 %
5枠 2 2 0 7 36.4 % 36.4 %
6枠 1 0 1 11 7.7 % 15.4 %
7枠 3 1 3 9 25.0 % 43.8 %
8枠 1 1 2 13 11.8 % 23.5 %

新馬戦実績&460キロ以上の馬格が欲しい

 準重賞に格上げ以降、前走で連対を外していた馬は3着が2回あるのみだったが、前回(2024年)は前走5・9着馬が2・3着。重賞に格上げとなり傾向に変化があったのかを見極めたい。
 2017年以降、馬券に絡んだ24頭はすべて新馬戦で連対、更に1頭を除く23頭は2番人気以内に推されていた。この時期に好走するにはそれなりの仕上がりが求められる。
 レース経験が新馬戦の1戦しかない馬は2023年グラッシーズマンが優勝しているものの、他には3着2回のみ。
 3勝馬は2勝2着1回4着以下3回、2勝馬も3勝2着3回3着3回4着以下6回で、暑い時期に走り過ぎていないか十分に確認する必要がある。
 馬券に絡んだ30頭中25頭は前走での馬体重が460キロ以上あった。逆に460未満の馬は2着5回のみで2頭以上馬券に絡んだ年は無い。
 尚、未勝利馬の馬券絡みは2018年で優勝したカネトシテッキン(2着3回5着1回)のみ。

ライター:友好春

ウノキボンバイエ
ドゥオーモアモーレ
ルースアグレッシブ

ルーキーズサマーカップ(2026年8月11日)

ナイトムーブ
ブラフキャッチ

初陣賞(2026年7月30日)

金子正彦

金子正彦

1962年11月12日 神奈川県出身。
1979年に川崎競馬で騎手デビューし16,482戦1,227勝を挙げて2017年3月に引退。重賞勝ちは東京ダービー(サイレントスタメン)、浦和記念(モエレトレジャー)、桜花賞(ミライ)、ハイセイコー記念(ソルテ)など11勝。
引退後は競馬ブック南関東版でコラム、週刊競馬ブックにて重賞回顧等を執筆。

中川明美

中川明美

競馬ブック南関東担当記者。
新聞紙面にてコラム『南関こんしぇるじゅ』、週刊競馬ブックで『NANKAN通信』、競馬ブックWEBにて『南関あらうんど』等を執筆。週刊競馬ブック南関東S重賞本誌担当。
グリーンチャンネルにて『アタック地方競馬』『ダート競馬JAPAN』に出演中。

第4回若武者賞(SIII)

注目馬情報

ウノキボンバイエ (牡2歳 浦和・宇野木博徳厩舎)

写真:真鍋元

 新馬戦、2戦目のルーキーズサマーカップといずれも道中がスムーズだったわけではないが、前走の重賞でも二の脚の速さで先手を取るとマイペースに持ち込んだ。直線に入ると後続を大きく突き放し最後は6馬身差をつけて圧勝。南関東最初の2歳重賞をものにした。鞍上の室陽一朗騎手はデビュー5年目にして初の重賞勝ちとなった。

「前走では期待以上の走りでタイトル制覇。調教では見せないような豪快な伸びをレースで発揮してくれた。この中間は調教メニューを強化して攻めてきた。2歳にしては堂々としている馬で、口取り写真時にみんなでダァー! と手を上げて声を出しても動じなかったし、たとえかぶっても怯むようなことはないだろう」と宇野木博徳調教師。

ナイトムーブ(牡2歳 川崎・酒井忍厩舎)

写真:真鍋元

 2戦2勝のナイトムーブはスピード値の高さも魅力だが砂をかぶる経験もしているのは強み。先行争いが激しくなりそうなメンバーで差し脚を発揮しそう。デビュー戦から1周回る競馬を選択。2戦目はダッシュ力も良く地力勝負に出て完勝。タイムも2.6秒も縮め、レース最速の上がりで完璧な走りだった。距離延長は望むところだ。馬体も成長して幅が出てきた。

「とにかく乗りやすい。追ってからの反応がいいですね。新馬戦では砂をかぶっても大丈夫だったけど、水を含んだ馬場になってどうなるかですね。将来性は十分ある馬だと思います」と本田正重騎手。

ルースアグレッシブ(牡2歳 浦和・小久保智厩舎)

写真:浅野写真事務所

 3戦2勝。前走のルーキーズサマーカップでは1番人気に推されたがスタートがうまくいかず、道中の不利もあった上に初めて揉まれる競馬を経験。終始追い通しでジョッキーの指示にも無反応だったのは幼さゆえ。本来持つ能力を出すにはもう少し成長が必要だが、心肺機能は高い。

「前走を考えてもまずはスタートが課題。まだ気性的にも走ることに集中せず進んでいこうとしないので、真面目さが出てくればいいですね。能力はあるし良い馬なんですけど現時点では良くも悪くもおとなしすぎますね」と笹川翼騎手。

ブラフキャッチ(牡2歳 川崎・高月賢一厩舎)

写真:真鍋元

 好タイムで能力試験を1位入線すると、デビュー戦ではスタートで後手を踏みながらも直線外から伸びて勝利。前走は若武者賞トライアルで勝ち馬ナイトムーブに完敗した内容ではあったが、自身のタイムは1.5秒詰め、収穫も大きかった。3着馬には8馬身の差をつけていた。馬体重も10キロ増量して心身が成長していることがわかる。

「何より距離1500mになるのはいいですね。新馬戦からだんだんと成長しているので期待しています。以前はふわふわしていましたが芯が入ってきました。まだ2回しか走っていませんが、乗りやすい馬です」と野畑凌騎手。

ドゥオーモアモーレ(牡2歳 川崎・加藤誠一厩舎)

写真:真鍋元

 前走は初の浦和コースで中団外目から徐々にポジションを上げながらの3位入線。キャリア2戦目だったが揉まれずにすんなりとした競馬ができたのが好走につながった。外から食らいついていったのは収穫で、追って味のある競馬をした。地元コースに戻って新たな一面を見せてほしい。

「スピード競馬の厳しい流れにも対応できたし、初めての輸送競馬やナイターでも気にすることはなかった。展開に左右されがちな面はありますが、位置取りにこだわらずレースができるのは強みですね。前走は暑さを気にしてカイバ食いが落ちて体重は減りましたが、今回はもう戻っていると思います」と山形竜也厩務員。

金子正彦

金子正彦

1962年11月12日 神奈川県出身。
1979年に川崎競馬で騎手デビューし16,482戦1,227勝を挙げて2017年3月に引退。重賞勝ちは東京ダービー(サイレントスタメン)、浦和記念(モエレトレジャー)、桜花賞(ミライ)、ハイセイコー記念(ソルテ)など11勝。
引退後は競馬ブック南関東版でコラム、週刊競馬ブックにて重賞回顧等を執筆。

中川明美

中川明美

競馬ブック南関東担当記者。
新聞紙面にてコラム『南関こんしぇるじゅ』、週刊競馬ブックで『NANKAN通信』、競馬ブックWEBにて『南関あらうんど』等を執筆。週刊競馬ブック南関東S重賞本誌担当。
グリーンチャンネルにて『アタック地方競馬』『ダート競馬JAPAN』に出演中。

写真:小川慎介

 若武者賞。1、2着馬には10月14日に実施される鎌倉記念への優先出走権が与えられるトライアル重賞。2歳の若馬11頭により行われた。

 大外枠から積極的に出たルースアグレッシブがハナを主張。好スタートを切ったウノキボンバイエは2番手に控えるかたちになった。イン3番手にブラフキャッチ、その後ろにはゴールドカレラ、ナイトムーブと続いていく。平均ペースで態勢に大きな変化はなく、最終コーナーに入るとそこからもうひと伸びしたルースアグレッシブが後続を楽に突き離し、5馬身差をつけて逃げきった。

 2着にはウノキボンバイエ、3着にはブラフキャッチが入り、前を行った3頭での決着となった。勝ちタイムは1分36秒0(曇・不良)。

写真:小川慎介

1着 ルースアグレッシブ

 何が何でもという感じの逃げ。道中はマイペースに持ち込むと、直線後続を突き離す力強さで完勝。まだフワフワしたところはあるが、前走ルーキーズサマーカップでの雪辱を果たした。

<笹川翼騎手>
 強気で行くしかないと思った。手応えはずっとあったんですが、まだ自分から進んでいく感じではなかったので後ろの馬との距離感を大事にしながら乗っていました。これなら勝つだろうと。メンタルが課題の馬なんですけど、改善されれば良くなるはずです。血統的にも楽しみにされている馬ですし、まだ荒削りな部分もありますので今後さらに力をつけてくれると思います。

2着 ウノキボンバイエ

 好スタートを切るも、競り合いを避けての2番手追走。ぴったりルースアグレッシブをマークしたが、直線は突き離された。

<室陽一朗騎手>
 前回とは枠も違ったんで、自分の競馬ができなかったですね。馬はすごくいいので、僕が逃げる気でもっとテンから出していけばよかった。あれだけ行かれてしまうとどうしようもなくて。走る馬だということはわかっているので次予定している鎌倉記念でリベンジできればと思います。

3着 ブラフキャッチ

 イン3番手で折り合いも良くじっくり構えていた。直線外に出すも前2頭の伸び脚が良く、差が縮まらなかった。

<野畑凌騎手>
 レース内容で言ったら思った通りのいい競馬ができました。収穫はあったし競馬がすごくうまいですね。ただ仕掛けが少し早くて一瞬詰まってしまうところがあったので気をつけたいと思います。長い脚が使えるので距離延びて楽しみです。

4着 ナイトムーブ

 5番手から差しに回るかたちになり、早めに仕掛けたが前が有利な流れで展開が向かなかった。

<本田正重騎手>
 勝ちにいった分の4着。結果論ですが、もし内でじっとしていればもう少し上の着順を狙えたかもしれません。思ったほど流れなかったので展開的にも向かなかった。馬場も良馬場の方が走りはよさそうです。

5着 ゴールドカレラ

 もまれず好位で競馬ができた。終盤は伸びきれないところはあったが、バテている感じもなかった。

<御神本訓史騎手>
 馬が細く感じたのは厩舎力で修正してくるでしょう。乗り味は良いし、これからの馬です。

6着 サンバルカン

 馬のリズム重視で後方からの追い上げになったが、現時点では力差が感じられる一戦となった。

<吉原寛人騎手>
 まだ力みがあるのでそのへんが改善してくれば、距離ももう少しもってくれると思います。

7着 ラモンパンサー

 7戦して未勝利馬だったが内容は悪くなく、控える競馬が板につけば初勝利も近い。

<木間塚龍馬騎手>
 少しずつ良くなっているんですが、今日は入れ込みすぎていましたね。レース中に耳当てが取れるアクシデントもありました。

8着 ブエンディア

 スタートひと息で最後方からの競馬。理想のかたちではないだろうが、これもいい経験になったのではないか。

<櫻井光輔騎手>
 ゲートで立ちおくれてしまった分もあります。砂をかぶっても脚を使ってくれましたし、次につながる競馬ができたと思います。

回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
3 令和7年 豪雨による馬場状態悪化のため中止    
2 令和6年 ベアバッキューン 牡2 町田 直希
1 令和5年 グラッシーズマン 牡2 和田 譲治