重賞レース

第6回川崎スパーキングスプリント(SIII)

2026年6月16日

6月17日 第62回関東オークス(JpnII)

レースガイド RACE GUIDE

南関東では最短距離(900m)にて行われる重賞競走。
春のスプリント路線の頂点:習志野きらっとスプリントへ続くトライアルレース。
2021年から重賞に格上げされたが、それ以前を含め、近9年は休み明け緒戦・2戦目の馬が毎年1~3頭馬券に絡んでおり、ここから始動する馬にも注目。
近2年は牡馬が上位を独占しているが、牝馬でも互角に渡り合える。

コースガイド

2100mと同じく発走は2コーナーの出口だが、3~4コーナーをまわるだけでゴール。いかにスピードを落とさず直線に入ることができるかが重要で、オープンでは51秒台の速いタイムでの決着となることもあります。

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1番人気から順当か、それとも波乱か。近2走で短距離重賞に参戦していた馬が巻き返す

※データは過去5回と、重賞昇格前オープン特別として行われていた5年分(2016~2020年)を対象にした。

1番人気を信頼して順当決着と考えるか、波乱を狙うか

 1番人気が7勝(2、3着は無し)その際の2・3着馬14頭中13頭は2~5番人気(2023年3着は7番人気)で順当な決着となる事が多い。
 2番人気は1勝2着2回3着4回で三連勝馬券に妙味。
 3番人気は1勝2着3回で、4・5番人気と大差ない。
 1~3番人気で決まったのは2021年のみで、3頭目の選び方がポイントとなる。
 1番人気が沈んだ3回は、3→5→2番人気で三連単13,020円、8→6→9番人気で三連単196,360円、2→3→10番人気で三連単27,830円。一気に高配当となる。

【単勝人気別成績】(過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
1番人気 7 0 0 3 70.0 % 70.0 %
2番人気 1 2 4 3 30.0 % 70.0 %
3番人気 1 3 0 6 40.0 % 40.0 %
4番人気 0 1 2 7 10.0 % 30.0 %
5番人気 0 3 1 6 30.0 % 40.0 %
6番人気以下 1 1 3 59 3.1 % 7.8 %

実績なら船橋所属馬だが、勢いなら大井・浦和所属馬

 船橋所属馬が5勝2着2回3着2回で連対率35%・複勝率45%。ただここ2年馬券に絡んでいない。
 大井所属馬は2勝2着2回3着3回で連対率26%・複勝率46%。こちらは2年連続で2頭ずつ馬券に絡んでおり勢いがある。
 地元川崎所属馬は近2年を除き10頭が馬券に絡んでいるものの、2勝したラディヴィナを含め8頭は斤量53キロ以下だった。
 浦和所属馬は1勝2着1回3着2回のみだが、ここ3年連続で馬券に絡んでいる事に注意したい。
 4年前に重賞へ格上げされてからは、A1級の馬が5連勝しており、格を重視したい。

【所属別成績】(過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
大井 2 2 3 8 26.7 % 46.7 %
船橋 5 2 2 11 35.0 % 45.0 %
浦和 1 1 2 16 10.0 % 20.0 %
川崎 2 5 3 49 11.9 % 16.9 %

4~6歳馬が中心、牝馬にも注意

 6歳馬が2勝2着6回3着3回、4歳馬も3勝2着1回3着1回で共に連対率29%だが、重賞格上げ前の2020年まで4歳馬は1キロ減の恩恵もあったので考慮漏れには注意したい。
 5歳馬は4勝2着2回3着5回で連対率はやや劣るが複勝率なら負けていない。
 馬券に絡んだ30頭中27頭が4~6歳馬。
 8歳以上馬の馬券絡みは無い。
 また牝馬は5勝2着2回3着4回で、近2年を除き毎年馬券に絡んでいた。今年はどうか?

【馬齢別成績】(過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
3歳 0 0 0 1 0.0 % 0.0 %
4歳 3 1 1 9 28.6 % 35.7 %
5歳 4 2 5 19 20.0 % 36.7 %
6歳 2 6 3 17 28.6 % 39.3 %
7歳 1 1 1 16 10.5 % 15.8 %
8歳以上 0 0 0 22 0.0 % 0.0 %
牝馬 5 2 4 20 22.6 % 35.5 %

2~4枠が断然

 1ターンの電撃戦ゆえに枠順も重要なファクターとなる。
 2・3・4枠がそれぞれ複勝率60%・40%・50%で、6勝2着6回3着3回と軸選びはここから。
 一方で7枠が3勝3着1回、8枠が1勝2着3回で、よく吟味したい。
 なお、最内の1枠で馬券に絡んだのは、2023年エンテレケイア3着のみで狙いにくい。

【枠順別成績】(過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
1枠 0 0 1 9 0.0 % 10.0 %
2枠 2 3 1 4 50.0 % 60.0 %
3枠 2 2 0 6 40.0 % 40.0 %
4枠 2 1 2 5 30.0 % 50.0 %
5枠 0 1 4 13 5.6 % 27.8 %
6枠 0 0 1 18 0.0 % 5.3 %
7枠 3 0 1 15 15.8 % 21.1 %
8枠 1 3 0 14 22.2 % 22.2 %

近2走で短距離重賞に参戦していた馬が巻き返す

 前走か前々走で1400m以下の重賞競走に出走していた馬が6勝2着3回3着2回。重賞格上げ後は5連勝、2016年を除き毎年馬券に絡んでおり、2桁着順からの巻き返しも見られる。
 また船橋の閃光スプリントに出走していた馬が2勝2着3回3着2回と好相性。
 それ以外では前走で同じ舞台の川崎900m戦に出走していた馬が1勝2着4回3着4回。
 川崎コース経験の有無は問わないが、近9年は休み明けか叩き2戦目の馬14頭が毎年馬券に絡んでおり、春のスプリント路線を狙ったローテーションの馬も探してみたい。

ライター:友好春

エンテレケイア

プラチナカップ(2026年5月27日)

プライルード
ハーフブルー
フリーダム
ティアラフォーカス

スパーキングスプリントチャレンジ(2026年5月12日)

金子正彦

金子正彦

1962年11月12日 神奈川県出身。
1979年に川崎競馬で騎手デビューし16,482戦1,227勝を挙げて2017年3月に引退。重賞勝ちは東京ダービー(サイレントスタメン)、浦和記念(モエレトレジャー)、桜花賞(ミライ)、ハイセイコー記念(ソルテ)など11勝。
引退後は競馬ブック南関東版でコラム、週刊競馬ブックにて重賞回顧等を執筆。

中川明美

中川明美

競馬ブック南関東担当記者。
新聞紙面にてコラム『南関こんしぇるじゅ』、週刊競馬ブックで『NANKAN通信』、競馬ブックWEBにて『南関あらうんど』等を執筆。週刊競馬ブック南関東S重賞本誌担当。
グリーンチャンネルにて『アタック地方競馬』『ダート競馬JAPAN』に出演中。

第6回川崎スパーキングスプリント(SIII)

注目馬情報

エンテレケイア(牡8歳 浦和・小久保智厩舎)

写真:真鍋元

 3歳の春に中央から移籍すると一貫して短距離路線。特に1200m以下になると集中力を増して結果につなげている。習志野きらっとスプリント、アフター5スター賞、船橋記念を制し、昨年のこのレースでは見事逃げきった。行ききるまでに脚を使ったもののしっかり自分のかたちに持ち込むと、直線も競り負けることなく最後は突き離す強さだった。近走は1200m、1400mと距離を延ばしたことで自分の競馬ができなかったが、とにかくスピードが求められる超短距離戦は打ってつけ。500キロを超える大型馬で、右回りに比べて左回りの方が良績がある。今年も主導権争いの一翼をになうことになるだろう。

「前走、前々走は距離に戸惑っている感じがありました。前走後は900mを意識して調整してきましたが、この馬の場合は調教でも自分との戦いで追い切りも動くタイプではない。それが今回は動いたので結果につながってくれるはず」と小久保勝法厩務員。

プライルード(牡7歳 大井・藤田輝信厩舎)

写真:真鍋元

 トライアルのスパーキングスプリントチャレンジは勝ち馬に振り切られて2着に甘んじたが斤量差が4キロ重い上での結果。クラシックの途中から短距離に切り替え優駿スプリントを優勝。以降は短距離中心のローテーションで、このレースも3度目の出走になる900mのスペシャリストで、一昨年の勝者でもある。間隔をとりながら大事に使われていることもあって体重調整が難しくなっているが、乗り込み量豊富な今回は最終追い切りの反応も単走ながら良かった。レースの難しい面はあるが課題のスタートも克服しつつあり短距離でも切れる差し脚は魅力で、うまく立ち回れれば勝機十分。

「前走は斤量を背負っていたし体重的には増えていても馬体を見ると張りがあって良かった。前走後にすくみが出たが、すぐに回復して気をつけながらしっかり攻めてきた。出遅れる馬なのでまずはスタートダッシュを決めたい。器用だからコーナーもきっちり回ってくるからね。得意の距離だからチャンスを生かしたい」と藤田輝信調教師。

ハーフブルー(牝4歳 大井・鈴木啓之厩舎)

写真:真鍋元

 生粋の短距離馬。川崎900m戦では3コーナーまでが勝負の要で、いかに理想の位置につけられるかに掛かってくる。ダッシュ力の速さを武器に先行ひと筋で結果を出してきた。3歳時には優駿スプリントを制した快速馬で、古馬になってさらにスケールアップした印象だ。前走のトライアル戦は格上挑戦で53キロの軽量も味方になったが、素速く主導権を握ると一昨年の覇者プライルードを直線楽に突き離し完勝。まだ4歳と若く伸びしろ十分であり、将来的にも電撃戦の有望株だ。

「トライアルはこちらが思っていた以上に走ってくれたね。あの理想の競馬を本番でもできるかどうか。スタートしてハナか2番手の競馬ができるといい。今のところ先行できているのでスピードがこの馬の武器でもあると思う。砂をかぶっても大丈夫なので、そのあとは少しずつ距離を延ばしていこうと思う」と鈴木啓之調教師。

フリーダム(牝4歳 大井・宗形竹見厩舎)

写真:真鍋元

 デビューから1200m、1400m中心に使われてきたが、昨年から900mの電撃戦にも可能性を広げている。溜めて切れる脚がこの馬の魅力。特殊なコースでもある川崎の900mは意外にも差しが利くので展開ひとつ。小柄な馬体ゆえに外に持ち出さず馬込みに敢えて入れて折り合い重視の競馬もしてきた。条件付きにはなるが、ハマると爆発的な切れ脚を見せる。

「牝馬ならではの繊細さがあって、乗り難しいところはあります。外を回ると引っ掛かるし、小さな女の子なので、あまり外を回らず、ハナの後ろにつける競馬がベストですね」と達城龍次騎手。

ティアラフォーカス(牡7歳 大井・宗形竹見厩舎)

写真:真鍋元

 パイロ産駒らしい短距離で見せるスピード感ある走り。川崎スパーキングスプリントは昨年2着だったが、スタートから抜群の手応えでエンテレケイアをぴったりとマークし直線も食らいついて粘った。2024年は3着、2023年は5着と4回目の出走になる。スタートも決まるようになって短距離で自在に立ち回り、ハナにこだわらず競馬ができるのは強み。2023年には船橋記念で勝利した実績もあり、この時は初の遠征競馬でB級からの挑戦だったが、終始外を回されながらも直線切れて初タイトルを掴んだ。並んだら渋太い勝負根性も魅力。

「川崎の900mは何度も使っている距離だし適性もある。前走を叩いての出走は予定通り。いい状態で臨めると思う。今年はなんとか勝ってほしい」と宗形竹見調教師。

金子正彦

金子正彦

1962年11月12日 神奈川県出身。
1979年に川崎競馬で騎手デビューし16,482戦1,227勝を挙げて2017年3月に引退。重賞勝ちは東京ダービー(サイレントスタメン)、浦和記念(モエレトレジャー)、桜花賞(ミライ)、ハイセイコー記念(ソルテ)など11勝。
引退後は競馬ブック南関東版でコラム、週刊競馬ブックにて重賞回顧等を執筆。

中川明美

中川明美

競馬ブック南関東担当記者。
新聞紙面にてコラム『南関こんしぇるじゅ』、週刊競馬ブックで『NANKAN通信』、競馬ブックWEBにて『南関あらうんど』等を執筆。週刊競馬ブック南関東S重賞本誌担当。
グリーンチャンネルにて『アタック地方競馬』『ダート競馬JAPAN』に出演中。

写真:小川慎介

 2021年より重賞に昇格し、舞台はワンターンの超電撃900m。1着には8月6日に船橋で行われる習志野きらっとスプリントへの優先出走権が与えられるトライアル重賞。9頭の韋駄天によるスピード対決となった。

 スタートはほぼ一線。二の脚の速さでハーフブルーが主導権を取ると2番手にフリーダムが付け、差がなくエンテレケイア、ムームと続いた。少頭数のわりにバラけた展開。軽快に逃げたハーフブルーが直線に入っても脚色が落ちることなく後続を抑えて逃げきった。

 2着は好位追走したフリーダム。3着には外からいい脚で追い上げたティアラフォーカスが入って確定。ハーフブルーが習志野きらっとスプリントへの優先出走権を獲得した。

 勝ちタイムは53秒1(晴・稍重)。

写真:小川慎介

1着 ハーフブルー

 大外枠ではあったが、スタートダッシュが速く主導権は譲らなかった。道中は軽快な走りで手応えも十分。直線も後続の追撃を抑えての逃げ切り勝ち。トライアルに続く勝利となった。
<鈴木啓之調教師>
 トライアル後は短期で牧場に移動して疲れを取りました。このレースに向けて逆算して帰厩させて調整してきました。状態面は前走と変わりないと思っていたんですが、予想以上に体重が減ってましたね。誤算はそれだけです。前走と同じように返し馬をやってほしいとだけ御神本騎手に伝えました。外枠だったし、ダッシュの速い馬も多いので2番手での競馬も考えていたんですが、思った以上にダッシュが利きましたね。2着の馬は終いの脚を使うので、直線は我慢してくれと思っていました。トライアルから2キロ斤量が増えていたのは大きかったですが、それでも凌いでくれて。どういうわけかうちの厩舎は牝馬、スプリントが多くて。巡り合わせでしょうか。今後も短い路線で活躍してほしいです。馬の状態を見ながら良ければ船橋の習志野きらっとスプリントへ向かいたいと思います。

<御神本訓史騎手>
 トライアルも快勝していましたし、人気になっていたので責任を感じていました。4コーナーまでスムーズに行けたのですが、最後思ったより詰められたのは斤量が重くなったからでしょうか。それでも最後まで頑張ってくれました。移籍したときから笹川騎手が大事に乗っているのを見ていましたし、優駿スプリントを勝っているようにスピードのある馬だと思っていました。このスピードを生かした競馬できるように心掛けました。女の子ですがすごくいい勝負根性を持っていますし、短いところだったら活躍してくれると思います。強いハーフブルーを見せられてホッとしています。

2着 フリーダム

 内枠から好スタートを切り、無理なく好位に付けられた。経済コースを進み、ゴール前では勝ち馬に迫ったが、わずかに及ばなかった。

<達城龍次騎手>
 ハナの後ろで理想の競馬はできたんですが、勝った馬が強かったですね。もう少し早く出していければよかった。900mは合っていると思います。前走よりだいぶ詰めました。

3着 ティアラフォーカス

 4、5番手からの競馬も道中の手応えは抜群で、直線外へ出して、追い上げるも前2頭も止まらなかった。

<和田譲治騎手>
 900mの1枠は良かったんで、レースとしては悪くないけどハナの後ろに行ければ良かったですね。直線しっかり走れてはいましたが、勝った馬が強かったです。

4着 プライルード

 スタートダッシュがつかず、差しに回る競馬になったが、レース最速の上がりで追い上げた。直線の伸び脚もよく差のない4着。

<本田正重騎手>
 ベストの状態とはいかなかったが、前走より直線の脚を使えていた。斤量差もあったし、ここでもそんなに力差はないと思います。最後は詰めてきました。

5着 ムーム

 好位に取り付くまでに時間は掛かったが、自分のパターンに持ち込めた。息も入れづらかったことで直線半ばで苦しくなった。

<西啓太騎手>
 この馬に900mは忙しかったですね。ベストは船橋の1000m。流れに乗れたんですが、外枠から出していったぶん最後は甘くなってしまいました。

6着 エンテレケイア

 昨年の覇者だが、いい時と比べるとダッシュ力が今ひとつ。自分の形に持ち込めず、精神的にも苦しい競馬になった。

<吉原寛人騎手>
 頑張って走っているんですけど行ききれなかったですね。行けていたら違うのでしょうけど進みが悪かった。自分の競馬に持ち込めませんでした。

7着 ミルトクレイモー

 出だし無理をしなかったことで直線は伸びてきたが、見せ場は作れなかった。

<吉井章騎手>
 前へ行くよりじっと構えていった方がいいと思って乗りました。

8着 ロイヤルペガサス

 前走2000mからいっきの距離短縮で、速い流れに対応しきれなかった。鞍上の小野俊斗騎手は初めての重賞騎乗だった。

<小野俊斗騎手>
 900mだと最初からペースが速くて付いていくのが大変でした。今回は距離短縮しましたが、もう少し距離があった方がいいと思います。こうして初めて重賞に乗せてくれたオーナーや先生に感謝しています。

回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
5 令和7年 エンテレケイア 牡7 吉原 寛人
4 令和6年 プライルード 牡5 本田 正重
3 令和5年 キモンルビー 牝6 御神本 訓史
2 令和4年 コパノフィーリング 牝5 森 泰斗
1 令和3年 カプリフレイバー 牡4 真島 大輔