重賞レース

第29回クラウンカップ(SIII)

2026年4月7日

4月8日 第75回川崎記念(JpnI)

レースガイド RACE GUIDE

南関東で2026年度に行われる最初の重賞レース。
6番人気以下だった馬が過去10年で9頭馬券に絡んでおり、2015年には三連単618万3360円の超高額配当となるなど波乱も多い3歳重賞。
同じ川崎1600mを舞台としたトライアルレース椿賞(2019年まではつばき賞)の好走馬が再度好走する傾向がある。
ダート三冠へ向け、新年度最初の勝ち名乗りをあげるのはどの馬か?

コースガイド

4コーナーのポケットから発走し最初のコーナーまで500mあり、さほどハイペースにはなりません。差し馬にとってはカーブがきつい3コーナーでうまく立ち回ることが求められます。

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椿賞組VS重賞参戦馬の巻き返し 穴党の出番

※データは過去10年分(2016~2025年)を対象にした。

6番人気以下の激走で穴党の出番

 1番人気こそ3勝2着1回3着2回とまずまず信頼できる数字だが、2~5番人気馬が揃って、2勝以下・連対率30%以下と信頼に足りない。
 1~5番人気で1~3着を独占したのは3回しかなく、それ以外の7回は6~12番人気以下が激走している。
 8回は三連単万馬券決着で、内3万円以上が6回と穴党の出番。

【単勝人気別成績】 (過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
1番人気 3 1 2 4 40.0 % 60.0 %
2番人気 2 1 0 7 30.0 % 30.0 %
3番人気 1 1 3 5 20.0 % 50.0 %
4番人気 1 1 1 7 20.0 % 30.0 %
5番人気 1 2 1 6 30.0 % 40.0 %
6番人気以下 2 4 3 66 8.0 % 12.0 %

船橋の人気馬から川崎の人気薄が面白い

 船橋所属馬が4勝2着6回3着2回で2017年を除き毎年馬券に絡み、連対率30%・複勝率36%で抜けている。12頭中8頭は1~3番人気で人気なら絡めたい。
 続いて浦和所属馬が5勝2着1回3着2回。こちらは8頭中4頭が1~3番人気だった。
 地元川崎所属馬は出走頭数が多い割に1勝2着3回3着4回といまひとつだが、馬券に絡んだのは1・3・4・7・8・8・9・12番人気。穴馬に注意したい。
 大井所属馬は3着が2回のみ(5・10番人気)。

【所属別成績】 (過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
大井 0 0 2 16 0.0 % 11.1 %
船橋 4 6 2 21 30.3 % 36.4 %
浦和 5 1 2 22 20.0 % 26.7 %
川崎 1 3 4 36 9.1 % 18.2 %

断然牡馬

 牝馬は8頭が参戦し、2016年3戦全勝で挑んだディーズプリモの3着があるのみ。
 一線級牝馬は直前に行われている桜花賞に参戦している事が多く、余程の事がない限り厳しい。

【性別成績】 (過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
牡馬 10 10 9 88 17.1 % 24.8 %
牝馬 0 0 1 7 0.0 % 12.5 %

内枠は買い目に入れておきたい

 勝ち馬は1~7枠から万遍なく出ているが、連対率で見ると1~3枠が20%超え。
 1~4枠が馬券に絡まなかったのは2022年の1回しかなく、買い目には入れておきたい。

【枠順別成績】 (過去10回)

  1着 2着 3着 着外 連対率 複勝率
1枠 1 2 1 6 30.0 % 40.0 %
2枠 2 0 1 6 22.2 % 33.3 %
3枠 1 2 0 11 21.4 % 21.4 %
4枠 1 2 2 13 16.7 % 27.8 %
5枠 1 0 2 15 5.6 % 16.7 %
6枠 3 0 2 13 16.7 % 27.8 %
7枠 1 1 1 16 10.5 % 15.8 %
8枠 0 3 1 15 15.8 % 21.1 %

椿賞組か、重賞参戦馬の巻き返しか

 2018年から同じ川崎1600mを舞台としたつばき賞(2020年からは椿賞)がトライアルレースとなり、近6年はその勝ち馬が4勝3着2回、2・3着馬から2着が3頭。昨年は6着から巻き返して優勝している。
 2024年は3月川崎開催時にネクストスター東日本(SIII、1400m)が実施され、椿賞ではなくここからの転戦馬(3・4着馬)が2・3着となった。(2025年のネクストスター東日本は浦和施行予定だったが馬場コンディション不良のため取りやめとなり、クラウンカップの2日後に行われた)。
 他では京浜盃出走組が3勝3着4回と好相性。4・6・7・8・10・11・12着からの巻き返しで警戒が必要だ。
 雲取賞出走組も1勝止まりながら2着5回3着3回。
 ただ京浜盃と雲取賞は共に2024年から同レースがダートグレード競走となった事で傾向が変わった可能性がある。
 ニューイヤーカップ出走組は2勝2着3回3着3回。ただ同レースで3着以内だった馬8頭は1勝2着2回3着どまりで、4・5・6・9着からの巻き返しに注意したい。
 穴馬を探す際に注意したいのは、近2走で4着以内がなかったのは2018年1着スプリングマンと2023年2着ナイトオブバンド(2走前は中央芝に参戦、3走前に盛岡で2着有り)の2頭のみで大敗続きからの一変は難しい。

ライター:友好春

グルーヴィン

ネクストスター東日本(2026年3月12日)

シーテープ
ララメテオ

椿賞(2026年3月5日)

コンヨバンコ

フューチュリティマイル(2026年2月13日)

金子正彦

金子正彦

1962年11月12日 神奈川県出身。
1979年に川崎競馬で騎手デビューし16,482戦1,227勝を挙げて2017年3月に引退。重賞勝ちは東京ダービー(サイレントスタメン)、浦和記念(モエレトレジャー)、桜花賞(ミライ)、ハイセイコー記念(ソルテ)など11勝。
引退後は競馬ブック南関東版でコラム、週刊競馬ブックにて重賞回顧等を執筆。

中川明美

中川明美

競馬ブック南関東担当記者。
新聞紙面にてコラム『南関こんしぇるじゅ』、週刊競馬ブックで『NANKAN通信』、競馬ブックWEBにて『南関あらうんど』等を執筆。週刊競馬ブック南関東S重賞本誌担当。
グリーンチャンネルにて『アタック地方競馬』『ダート競馬JAPAN』に出演中。

第29回クラウンカップ(SIII)

注目馬情報

シーテープ (牡3歳 大井・佐野謙二厩舎)

写真:真鍋元

 トライアル準重賞の椿賞では3馬身突き離す完勝。地元の京浜盃を見送り、ここ一本に絞ってきた。道営時代はネクストスター門別で5着。スプリントを中心に使われてきた。年明けに道営から移籍すると目下3連勝。いずれも瞬発力抜群なレース内容で反応の良さを見せ、マイル以上に距離延びても適性がありそうなレースぶりだった。前走はスローな展開で我慢が利いたことは大きな収穫だった。中間の調整からも心身共に成長を見せている。

「まだトモに緩さがあるのでこの中間は疲れを取ることに重点を置いて軽めの調教を重ねて来た。前走からちょうど1ヶ月でうまく仕上がったと思う。もともと操縦性の良い馬だけど、馬自身も自信をつけた感じだね。輸送や初コースでも動じることがなく度胸もある」と佐野謙二調教師。

ララメテオ(牡3歳 川崎・酒井忍厩舎)

写真:真鍋元

 新馬戦で3.3秒の大差で圧勝すると、2戦目で重賞の鎌倉記念にぶつけた。キャリア1戦での重賞挑戦はこの馬に対する陣営の期待値の高さゆえだろう。向正面で一気にまくる大胆な作戦に出て4着入線しポテンシャルの高さを感じさせた。3戦目も中央交流と1勝馬ながらこれまでかなりの強敵と戦ってきており、精神的強さも出てきている。最初の能力試験では馬なりのままタイムオーバーという逸話も作ったが、二度目になると好タイムで1位入線して本領発揮。何をしても動じないタフさは2歳離れしており、“フリオーソ産駒で馬体が薄い馬は走る”というジンクスにぴったりハマる馬。今回、池谷騎手とは2度目のコンビになるが普段の調教も自らつけており、この馬のことはすべて手の内に入れている。

「前走より調教内容を強めたが堪えることなく良くなった。細身ながらも締まったいい筋肉がついてきている。まくるかたちの競馬が続いたが、前走は外枠だったこともあって、じっくり我慢させる競馬をした。結果2着でも収穫は大きかった。賢い馬だが、ムキになるところがあるから今後は距離が長くてもいいはず。ダート三冠を目標にしている」と酒井忍調教師。

グルーヴィン (牡3歳 浦和・小久保智厩舎)

写真:真鍋元

 デビュー戦は10馬身差を広げる圧勝。連対100%で4戦使ったあと前走のネクストスター東日本で初めて重賞挑戦。初めてワンターンの競馬を経験したが、道中不利があって後手に回ってもスピード負けはしておらず、良い追い上げを見せていた。この経験は糧になっているはずだ。今回は初めての川崎コースでのマイル戦になるが、小柄な馬体ながらデビュー時に比べれば20キロ以上増加して成長。レースセンスある立ち回りでどんな展開にも対応する。

「競馬がうまいのでレースで注文もつかないし、前走の1200mにも対応していた。どの距離もこなしてしまうからマイルも大丈夫だと思います。末脚いいものあるので器用さを生かしたレースをしたい」と笹川翼騎手。

ロードレイジング(牡3歳 川崎・加藤誠一厩舎)

写真:真鍋元

 前走はスプリングSに挑戦したが、返し馬から芝にノメっていた。「走りが軽くて切れるし芝は悪くない」と笹川翼騎手もコメントしていた。夏に南関東最初の2歳重賞ルーキーズサマーカップを勝ってデビューから3連勝。その後も重賞戦線にぶつけて掲示板に載る地力をみせた。さすがにJRAとの交流になるとテンのペースについていけなかったが、強い相手に競馬をしてきたことはプラスに働きそうだ。

「これまで強い相手とやり合ってきた経験は生きると思います。スタートで不利があったり、重斤を背負って最後方からの競馬になって追い上げてきました。前走後も疲れは見せていませんし、最近は追い切りでも速いタイムを出すようになっています。もともと完成度の高い馬なので成長というより良いかたちで安定しています。川崎マイルは適性内だと思います」と調教にも自ら跨がっている山形竜也厩務員。

コンヨバンコク(牡3歳 船橋・齊藤敏厩舎)

写真:真鍋元

 キャリアは9戦4勝。逃げ、先行、差しと器用に立ち回り結果も出してきた。自在性があるのは大きな強み。特に終いの脚には力強さがある。印象的だったのが3着だったニューイヤーC。最内枠から好スタートを切ったが逃げ馬の後ろにポジションを取り、直線は外から伸びてきた。忙しい流れのなか気持ちを切らさず見せ場を作った。マイル戦では勝ち星もある。

「前走後に若干疲れが見えたので半月ほど育成場にリフレッシュに出した。3月上旬に戻ってからは最終追い切りも含めて順調に上がってきているので調教量としては十分。距離はまだ手探りの段階だが、気性や馬体のつくりを考えるとマイル前後ではないかと思う。背中が良い馬なので前駆も後駆もうまく使える。反応がいいタイプなのでうまく良いかたちでスイッチが入れば」と齊藤敏調教師。

金子正彦

金子正彦

1962年11月12日 神奈川県出身。
1979年に川崎競馬で騎手デビューし16,482戦1,227勝を挙げて2017年3月に引退。重賞勝ちは東京ダービー(サイレントスタメン)、浦和記念(モエレトレジャー)、桜花賞(ミライ)、ハイセイコー記念(ソルテ)など11勝。
引退後は競馬ブック南関東版でコラム、週刊競馬ブックにて重賞回顧等を執筆。

中川明美

中川明美

競馬ブック南関東担当記者。
新聞紙面にてコラム『南関こんしぇるじゅ』、週刊競馬ブックで『NANKAN通信』、競馬ブックWEBにて『南関あらうんど』等を執筆。週刊競馬ブック南関東S重賞本誌担当。
グリーンチャンネルにて『アタック地方競馬』『ダート競馬JAPAN』に出演中。

写真:小川慎介

 クラウンカップ。1着馬には6月10日に実施される東京ダービーへの優先出走権が与えられるトライアル重賞。
 今年はフルゲート14頭での戦いとなった。

 ダッシュを利かせ主導権を握ったオリジナルパターン。2番手にクリムゾンプリンス、その後ろには内からグルーヴィン、シーテープ、コンヨバンコクと続き、早めに態勢は整った。
 軽快な逃げを打つオリジナルパターンが後続を引き離し単騎先頭で運ぶが、勝負どころから各馬も追い上げにかかる。その差はなかなか縮まらず直線勝負に。逃げ切りを図るオリジナルパターンを迫力ある完歩でゴール手前で捕らえたシーテープが初タイトルを手にした。
 渋太く粘ったオリジナルパターンが2着。
 後方にいたララメテオが見事な追い上げを見せ3着入線で確定。

 勝ちタイムは1分44秒1(曇・重)。

写真:小川慎介

1着 シーテープ

 4、5番手の位置取りも、向正面に入るといつでも動ける外側に進路を切り替えた。前を追いかけるかたちになったが、リズムを崩すことなくゴール前できっちり捕らえ、人気に応えて重賞初制覇となった。

<佐野謙二調教師>
 (移籍後4連勝ですが)前走並みの仕上がりにはなっていました。普通に走ってくれれば勝てるだろうから出遅れるのだけはやめてほしいと思っていました。今後については選択肢はいくつもあるんですが、まずは疲れを取ってあげて、そのあとシーテープにとって一番いい選択をオーナーと相談して決めたいと思います。

<矢野貴之騎手>
 今朝から調教師が緊張していたので僕も緊張しました。前走後は僕が調教にも乗ってきましたが、変わりなくいい意味での平行線。道中は前の馬が気持ちよく逃げていたので気になりました。斤量差もあるので前走ほどの手応えはありませんでしたが最後はしっかり力を使ってくれました。3、4コーナーは嫌な感じもあったんですが、直線向いたら手応えも良くて目を見張るものがありました。まだまだ体質的には緩さもあるのでこれからどういった成長をしてくれるか楽しみです。

2着 オリジナルパターン

 スタートダッシュが良く、無理なく主導権を取った。ペースを緩めることなくひとり旅状態。最後は自身との戦いになり、差されはしたが、スピード感あふれる逃げだった。

<丹内祐次騎手>
 跳びが大きくてワンペースなところはありますが、スピードがあっていい馬ですね。後ろに脚を使わせる競馬をしました。あと少しだったので悔しいですね。

3着 ララメテオ

 後方3番手から徐々にポジションを上げると最後はレース最速の上がりで3着入線。よどみのない流れの中、いい追い上げを見せた。

<池谷匠翔騎手>
 外々を回ってもいい脚を使ってくれました。まだまだ良くなると思います。距離が長くなっても大丈夫なので、これからも期待できそうです。

4着 コンヨバンコク

 外枠から気合いを入れながらの先行策。道中の手応えも良く、直線もしっかり伸びていた。

<西啓太騎手>
 外枠だったが、うまく3番手のいい位置が取れ、小回りにも対応してくれました。

5着 クリムゾンプリンス

 好ダッシュからすんなり2番手の位置取り。道中はしっかり脚をためていたかに思えたが、直線の伸び脚は今ひとつだった。

<野畑凌騎手>
 初めてのブリンカー着用でしたがいい内容の競馬ができました。番手でも競馬はできますし、まだまだ良くなってくると思います。

6着 ジーティートレイン

 中団からの競馬。大外枠もあって外々を回るかたちになったが、最後までしっかり脚は使えていた。

<和田譲治騎手>
 内容は良かったですよ。川崎コースは初めてでしたが、うまく立ち回れました。エンジンの掛かりが遅い面があるので早めに促しながらの競馬。そのわりに終いも伸びてくれて、距離延びても良さそうですね。

7着 オリコウエルドラド

 スタートは出たなりで、馬のリズムで差しに構える。距離的なロスも少なく立ち回ったが入着はならなかった。

<佐野遥久騎手>
 みんなガシガシ行っていたのでもう少し前につけられれば良かったですね。スムーズに行けばよかったんですけど…。終いの脚を使ってはいますが伸びきらなかった。

8着 ヤギリアイビス

 スタートひと息で位置取りも悪くなり、自分のかたちで競馬ができなかった。

<張田昂騎手>
 ゲートが悪く、思ったようにレースを運べませんでした。

回数 施行年 馬名 性・年齢 騎手
28 令和7年 ミーヴァトン 牡3 町田 直希
27 令和6年 シシュフォス 牡3 森 泰斗
26 令和5年 ポリゴンウェイヴ 牡3 山口 達弥
25 令和4年 フレールフィーユ 牡3 和田 譲治
24 令和3年 ジョエル 牡3 張田 昂
23 令和2年 ウタマロ 牡3 酒井 忍
22 令和元年 ホールドユアハンド 牡3 戸崎 圭太
21 平成30年 スプリングマン 牡3 左海 誠二
20 平成29年 ローズジュレップ 牡3 吉原 寛人
19 平成28年 ガーニーフラップ 牡3 的場 文男
18 平成27年 ウインバローラス 牡3 柴田 大知
17 平成26年 ワタリキングオー 牡3 的場 文男
16 平成25年 アメイジア 牡3 吉原 寛人
15 平成24年 キタサンツバサ 牡3 繁田 健一
14 平成23年 ナターレ 牝3 的場 文男
13 平成22年 ポシビリテ 牡3 松岡 正海
12 平成21年 サイレントスタメン 牡3 金子 正彦
11 平成20年 モエレラッキー 牡3 張田 京
10 平成19年 エスプリベン 牡3 今野 忠成
9 平成18年 サンキューウィン セ3 左海 誠二
8 平成17年 ブラウンコマンダー 牡3 張田 京
7 平成16年 ブルーローレンス 牡3 的場 文男
6 平成15年 ウィンブロー 牡3 石崎 隆之
5 平成14年 キングセイバー 牡3 酒井 忍
4 平成13年 シングルトラック 牡3 堀 千亜樹
3 平成12年 ピーエムカイザー 牡4 佐藤 隆
2 平成11年 キタノダイマジン 牡4 桑島 孝春
1 平成10年 ハードサインカラー 牡4 佐々木 竹見